令和7年度 国土交通省空き家対策モデル事業の取り組みについて
― 中山間地域をつなぐ「空き家のわ」ネットワークの構築 ―
NPO法人いんしゅう鹿野まちづくり協議会は、令和7年度 国土交通省「空き家対策モデル事業」に採択され、中国・近畿地方を中心に、中山間地域における官民連携型の空き家対策の広域展開に取り組みました。
■ 事業の背景
全国の空き家件数は900万件を超え、将来的には空き家率30%に達する可能性も指摘されています。
特に中山間地域では、
- 不動産事業者が不在
- 行政のみでは対応困難
- 売却希望と賃貸需要のミスマッチ
- 相談体制の不足
といった構造的課題が存在しています。
一方で、地方移住への関心は高まりつつあり、
「空き家はあるが活用が進まない」という状況が各地で見られます。
こうした課題に対応するため、地域団体が中心となり、
広域で支え合う仕組みの構築が求められています。
事業の概要
本事業では、次の3つを柱に取り組みました。
① 中山間地域をつなぐ基盤の実装
② エリア連携とデジタルツールの発展
③ 地域実態調査と災害リスク対応力の向上
① 中山間地域をつなぐ基盤の実装
中山間地域の団体・行政をつなぐ広域ネットワーク
「空き家のわネットワーク」を立ち上げました。
▼空き家のわネットワーク紹介チラシ▼
空き家のわネットワーク
▼空き家のわネットワーク紹介WEBページ▼
https://www.akiyamirai.net/network/
Slackを活用した常時接続型の情報共有基盤を構築
- 相談・意見交換・制度共有ができる環境を整備
- 運営ルールや参加方法を整備
- ワークスペース開設および技術支援を実施
▼Slack画面▼

30地域での意見交換・空き家活用団体立ち上げおよびスキルアップ支援
鳥取・岡山・広島・京都・滋賀・和歌山・北海道など
30地域の団体・行政と連携・支援を実施
② エリア連携とデジタルツールの発展
エリアミーティング開催(3地域)
2025.11.13 京都府北部エリアミーティング(@京丹後市)
4市2町から21名が参加してくださいました。

2025.12.19 鳥取県西部エリアミーティング(@江府町)
2市5町から35名が参加してくださりました。

2026.1.19 岡山県井笠地域エリアミーティング(@笠岡市)
2市5町から21名が参加してくださいました。

現地視察・講演・ワークショップを通じて、
地域間の実践知を共有しました。
「空き家未来AIナビ」の進化
空き家相談支援ツール「空き家未来AIナビ」の機能強化を実施しました。
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▼空き家未来AIナビホームページ▼
https://www.akiyamirai.net/
新システム導入
- 学習データ構造の再設計
- 回答制御の改善
- UIの向上
広域利用が可能なモデルへ改良
- 地域横断的な活用を想定
- 行政・団体向け導入支援を実施
- プレスリリース・SNS発信による認知向上
▼プレスリリース記事▼
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000105872.html
デジタルと現場支援を組み合わせた
実用的な相談支援基盤へと発展させました。
③ 地域実態調査と災害リスク対応力の向上
地域実情に基づいた対応力強化として、
鳥取市鹿野町 全域空き家調査
- 地域協力のもと実施
- 行政と情報共有
- 状況変化・ニーズ対応を検討
耐震診断スキルの習得
- 鳥取県認定ソフト導入
- 古民家3件の耐震診断実施
- 補強検討・他地域と共有
災害リスクを考慮した空き家相談対応力の向上を図りました。
事業の成果
- 中山間地域をつなぐ広域ネットワーク基盤の構築
- 30地域への立ち上げ・スキルアップ支援
- 3エリアでの連携型ミーティング開催
- 空き家未来AIナビの高度化・広域展開基盤の整備
- 鹿野町全域空き家調査の実施
- 耐震診断スキルの獲得と共有
今後の展開
- 「空き家のわネットワーク」の拡充と活用促進
- 空き家未来AIナビの継続的改善・全国展開
- 立ち上げ支援地域の伴走支援継続
- 耐震診断の継続実施
- 中山間地域型官民連携モデルの確立
中山間地域特有の課題に対応するため、
デジタルと現場をつなぐ持続可能な仕組みづくりを今後も進めていきます。